ご挨拶
これまでの感謝を、これからの課題解決に。
スウェージロック・ジャパンはこの一年、社会変化への対応に費やし、「安定供給」を第一に取り組んできました。
サプライチェーンの混乱への対応に注力したことで、世界的な半導体の好景気を追い風に、装置メーカーやその材料メーカーが、各国政府補助金を受けた新工場建設などを進めたことにより、ビジネスは好調でした。また、一昨年のコロナ禍によって先送りされた投資の再開に加え、脱炭素に向けた取り組みによる電力や化学プラントの更新、研究棟の新設などの需要が大きく伸びたほか、配管ユニット製作サービスであるSwagelok®カスタム・ソリューションズの販売も伸びました。
外部環境が不安定な中を無事乗り切ることができたのは、コロナ禍以前から取り組んできた米国本社の供給力拡充の成果だと考えています。一昨年には本社新社屋を完成させたほか、昨年には新工場施設を追加するなど、供給能力の拡大はいまも継続しています。日本においては、一昨年に基幹システムの刷新を終えています。このように常に前進してきたスウェージロック・グループ全社員の努力があったからこそ、需給がひっ迫する中で顧客ニーズに応えることができたのだと思います。
今年、スウェージロックは、日本に進出して50周年を迎えます。これを機に新たな3か年計画に取り組みます。
流体システムのコンポーネント・サプライヤーからソリューション・プロバイダーへのさらなる成長を目指して、エンジニアリング・サービス機能・能力の強化を加速していきます。フィールド・エンジニア、技術営業、システム・アセンブリーの能力やキャパシティの拡張といった分野への投資により、お客さまのシステムの最適化を実現する体制を整えていきます。
中長期的に、「半導体」、「クリーン・エネルギー」、「石油・ガス&化学」の3分野に注力します。半導体分野は、引き続き半導体事業者への貢献のため、キャパシティの拡大を目指していきたいと考えています。クリーン・エネルギー分野では、カーボンニュートラルやサステナブル社会の実現に取り組む企業に対し、スウェージロックが75年に渡って培った知見と経験を活用したソリューションを、水素やアンモニアをエネルギー源とするシステムをはじめ、カーボンニュートラル化に向けた新たな取り組みをサポートしていくことで、ビジネスを拡大していきたいと考えています。また石油・ガス&化学分野では引き続き、プロセス分析サンプリング用途を幅広くサポートしつつ、激しい振動を伴うシステムやメンテナンス頻度の高いエリアなどの厳しい環境において、作業者の安全とお客さまの収益性を追求したソリューション展開を考えています。
今年50周年を迎えるスウェージロック・ジャパンがこれまで築きあげてきた歴史は、お客さまの信頼に支えられたおかげであると心より感謝申しあげます。今後も、安全、安心、環境に配慮した社会の実現に向け、より大きな課題解決ができる信頼に足るパートナーとなるべく、社員一同、力を合わせて邁進し、これまで培ってきたものを社会、お客さまに還元してまいる所存です。
50年の間、成長しつつ積みあげてきた実績を、次の50年に繋げ、お客さまと共に「持続可能な成長」を目指してまいります。
2023年1月吉日
スウェージロック・ジャパン
代表取締役 小牧 修